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原田圭悟のブログ vol.3 一般社団法人Togatherlandについて

こんにちは、原田圭悟です。
つみきやの活動にも密接につながるのですが、つみきやの話ではない話を今回はします。
3月まで通っていた社会人大学院のつながりから、一般社団法人を立ち上げました。
今回はその経緯や想いについて書きます。

一般社団法人Togatherland設立!
「みえない凸凹がいいところ。」

この、凸凹の漢字がお互いに向き合いまして、

「みえないトコがいいところ。」

4月に立ち上げた、一般社団法人Togatherlandのキャッチフレーズが決まりました。

この法人は、田中美佳さん、田中芳彦さん夫妻とともに、僕自身も理事となって発足しました。
得意不得意は、どんな人にでも多かれ少なかれあると思います。
そんな凸凹を、矯正して平らにするのではなく、凸凹のままで社会に受け入れられ、
誰もが自分自身の凸凹をポジティブに捉え、生きやすい優しい社会を目指しています。

田中芳彦さんとの出会い
僕にとって、この話の始まりは2016年の春に遡ります。
2016年の4月から、九州大学ビジネススクール(以下、QBS)に入学予定だった僕は、
入学前のイベントでQBSで同級生となる田中芳彦さんと出会います。

QBSは社会人の夜間大学院で、職業も年齢もバラバラの人たちが集まります。
田中さんは、大学教授で医者という肩書きからは想像のつかない謙虚な方でした。

授業が始まり、田中さんがどんな授業に対しても全力投球で取り組んでいることがわかりました。

田中さんは、一番前の席にちょんと座って、質問のタイミングでは必ず、すっと手をのばします。
決して攻撃的ではなく、むしろたどたどしい喋り方なんですが、とにかく気迫があるのです。
何としてもここから学び取る、という覚悟が漏れ出ている方でした。

僕はQBSに入って、かっこいい大人にたくさん出会いました。
福岡に、九州に、こんなにもがむしゃらに生きている人たちがいることが、とても嬉しかったです。

QBSに来る方は、職場や家族の理解を得ながら、何らかの覚悟を持って授業に挑んでいると思いますが、
2年間ずっと、高いモチベーションを保つことは容易ではありません。
学生同士刺激を受けながら、もうちょっと頑張ろうと、何とか綱渡りで生活する日々なのです。

誇れる同級生の中でも、田中さんはとにかく、ずば抜けてまっすぐな人でした。

僕は、たまに先生との折り合いが悪かったりして、授業がつまらなく感じ始めると、
単位取得の最低ラインを目指す行動に変わることがありました。

最低ラインを超すことと、その授業に全力投球することは大きな違いがあります。
当たり前ですが、最低ラインを越すことで得られるものはほとんどないでしょう。

僕とは比べ物にならないくらい知識も経験も豊富な田中さんが、とても謙虚に何事からも
学びを得ようとしている姿に、何度も自分自身を見つめ直し、もうちょっと頑張ろうと踏ん張ったものです。

QBSではグループワークが多くありますが、田中さんと同じグループになることは、
安心して真剣な議論ができるため、とても楽しい時間でした。

地域政策の始まり
QBSの生活が2年目に入った2017年の4月に、地域政策デザイナー養成講座が始まりました。
この講座は、九州大学の大学院生と民間や自治体で働く社会人が一緒になって、
半年かけて、地域の課題を把握し、その解決手段を提言していくものです。

講座では、全員が当事者意識を持って取り組める課題を提示しあい、
共感を特に集めた課題にグループで取り組む事になりました。

共感を特に集めた課題には、田中さんの提示した「障害者の就労」がありました。
田中さんはご自身のお子さんに発達障害があるお子さんがおり、就労の現実について課題を提示していました。
QBSでは自分自身の家族についてお話を聞くことはなく、新鮮に驚きました。

他には、子育てに関わる課題も提示されており、僕は自分の仕事との関わりからすると
子育てチームに加わるべきかと思いました。
しかし、田中さんの提示した課題が一番切実さがあり、一番心が動かされたものだったため
「障害者の就労」チームに加わることにしました。

課題への取り組みはとてもハードなものでした。
分厚い資料との格闘が続きます。
しかし、調べれば調べるほど、切実な課題だとわかって来ます。

フィールドワークで台湾にも行きました。
歩き回って、障害者が働くガソリンスタンドを見学させてもらったりしました。
その夜、火鍋を囲みながら、チームで食事をしていました。
食事には講座の事務局長でもある谷口先生も加わり、盛り上がっていました。
話は、自己肯定感が重要なキーワードだということで、みんなの共感が得られていました。
幸せのためには、働くことが重要な役目を果たすことがある。それは、働くことが自己肯定感を感じる機会となることがあるからだ、という内容です。

僕はふと直前に読んだ「虹色のチョーク」という本に出て来た言葉を思い出しました。
この本は障害者雇用の先駆的事例と言われる日本理化学工業の話を、ノンフィクション作家の小松成美さんが書かれたものです。

僕はその本で感銘を受けた内容として
「人に愛されること、褒められること、役に立つこと、必要とされること」
これらが幸せのためにはとても重要らしい、とその本に書いてあったことを紹介しました。

その時でした。

田中さんが、感極まって涙でかすれた声で、それこそ絞り出すようにおっしゃったのです。

「ただ…ただ、人の役に立ちたいんですよ」

僕は田中さんの涙に、とても心揺さぶられる感動を覚えると同時に、猛烈な恥ずかしさも感じていました。
今まで田中さんが生きて来た重みみたいなものに思いを馳せることなく、
気軽に本の受け売りをした自分の言動が、とても浅はかで軽いものだと知っていたからです。

同時に、この課題に真剣に取り組みたいと思い、何か自分の中でスイッチが入ったような気がしました。

帰国してからも、チームでは色々な人の話を聞きました。
その一人に田中さんの奥さんである、田中美佳さんがいました。

美佳さんは、発達障害や自閉症の当事者とその家族を支援する団体を立ち上げ、活動していましたので、
チームに話をしに来てくださったのです。

田中美佳さんとの出会い
美佳さんはとても不思議な人でした。
僕は、当事者やその家族には悲壮感があるのかと想像していたら、全くありませんでした。
とても自然体で、押し付けがましさのない、でも自分の意見をはっきりという、ある種完成されたコミュニケーターでした。

はっきりとにこやかに発せられる言葉は、どれも本音で経験を基にした説得力があり、
周りが自然と一緒に何か取り組みたいと思わせる雰囲気があります。

自分自身をさらけ出すことが上手な人に、僕は今まで何人かお会いして来ました。

前職の会社でも、嫌味なく自分自身をさらけ出している女性の上司がいました。
驚くほど自然体で部下や周りのメンバーがリラックスして、自然体で力を発揮できる。
そんな人でした。

美佳さんも同じように、周囲がいらぬ評価を気にする事なく、リラックスさせる雰囲気を持った方でした。

美佳さんの立ち上げた任意団体は、主に児童期の障害を持つ当事者やその家族を対象にしていました。
話の中では、児童期だけでなく、成人期の就労も大きな課題であり、現在は児童期の方が取り組みが手厚いと聞きました。

立ち上げの決意
地域政策の講座はそのまま熱を持ったまま進み、
我々のチームは「発達障害者の就労を通じて社会を変革する〜福岡チャレンジドStars構想〜」という題で発表しました。
著名な審査員や多くの観覧の皆さんの前で発表し、おかげでその年の最優秀賞をいただくことができました。

この講座は、単に講座だけで終わらずに、社会実装をした事例も多くありました。
この「福岡チャレンジドStars構想」もぜひ実装させて、実際の活動にしていきたいと思っていました。

田中さんは「ぜひ実現させたい。誰も協力してくれなくても、自分はやる。」と言っていました。
ふと周りをみると、僕は自分自身がとても動きやすい立場にいることに気づきます。

会社員ではないので、自分の働き方を自分で決められる裁量が大きい。
販売している木のおもちゃは、ヨーロッパの福祉施設で作られているものも多い。

働き方も工夫次第で貢献できるし、自分の今の仕事が実は障害者の就労と親和性が高いものかもしれない。
そんなふうに考え始めて、参画する決意を固め始めました。

福岡チャレンジドStars構想では
「凸凹な社員が働く多くの会社が、物理的に近い場所に集まって、働きやすいノウハウを貯めていく」
ということを考えていました。

しかし、これでは参加しようとする企業にとっては、新たな拠点を設けることになり、
参加に対して、ハードルがとても高い状態であるとの結論に至りました。

そんな中、田中美佳さんが自身が立ち上げた、児童期をメインの対象にした団体を、
就労をメインにした団体に変えてもいいと言ってくれました。

そこで、田中美佳さんを代表理事に、新たに一般社団法人Togatherlandを立ち上げることにしました。
そこでは、まず自らの組織が発達障害を含め、障害の有無に関わらず、自身の特性を活かしながら
働ける事業主体として活動を始めようとなりました。

具体的には、僕自身が知見とリソースを活かせる、「おもちゃ事業」から始めようとなりました。

今、頭にある構想
Togatherlandはおもちゃを作って売ることだけが目標ではありません。

凸凹のある人が職場にいることが実は、生産性を高める可能性もあること、
もしかしたら突出した才能に出会えるかもしれないこと、
職場に連帯感が生まれていくこと、
職場にいる全ての人が自分の得意不得意に対して、ネガティブにならず、ポジティブに捉え生きやすくなること。

障害のある方の働き方だけでなく、全ての人にとってポジティブな影響を与えていきます。

とはいえ、多くの企業、人、地域、を巻き込んでいくためにも、自らが良い職場を作る事例を確立させていかないといけません。
そのための第一弾として、「トコトコ積み木」を開発しました。

凸凹という我々のテーマそのものを積み木にすると、実に独創的な積み木となりました。
積み木の製造、販売を通じて、凸凹を活かしながらみんなが幸せに働ける職場づくりを模索していくとともに、
トコトコ積み木を使って様々な体験型プログラムや講座を実施していきたいと思っています。

楽しみな未来
誰しも得意なこともあれば不得意なことがあります。
障害のある方はその凸凹が特に激しいと言えるでしょう。

障害があろうがなかろうが、自分自身の凸凹を受容し、ポジティブに人の役に立っていく、
そんな世の中は、とても素晴らしいです。

僕自身はTogatherlandの取り組みが誰かのためにやっているというよりは、
自分自身が自分の凸凹を受け入れ、他人の凸凹を受け入れ、より生きやすく、
ポジティブに楽しんでいくための、人生の活動の一環のように感じています。

より多くの人にTogatherlandに共感いただき、一緒に優しい未来を作っていきたいなと思います。

※Togatherlandの設立に合わせて7/8(日)にイベントを行います。
カプラの高さ記録への挑戦やトコトコ積み木の体験、様々なライブショーが楽しめます。
詳しくはこちらのイベントページをご覧ください。

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