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原田圭悟のブログ vol.4 新作ボードゲーム「さくらの大冒険」の療育利用の可能性から考えたこと

こんにちは、原田圭悟です。
4月に販売開始したつみきやオリジナルの新作ボードゲーム「さくらの大冒険」。地元のテレビでも紹介いただいたり、皆様からとても高い評価をいただいています。

その中でも、通級指導教室や放課後等デイサービスでの指導者の方に、高評価をいただくことが多く、今日はそのことをシェアしたいと思います。

さくらの大冒険は、協力型のゲームで参加者全員で最良の一手を話し合うという前提があるため、参加者同士のコミュニケーションを促進する効果が期待されます。試作の段階から通級指導教室の先生に試遊していただいていた経緯もあり、完成した報告も兼ねて、つみきやで以前からお世話になっている福岡市内の通級指導教室の先生を訪ねました。

改めて完成したゲームの内容を説明し、実際に現場での使い方を想定していただく中で、さくらの大冒険の様々な可能性が見えてきました。元々の、「協力型でコミュニケーションを促す」という点にとどまらず、先生たちからは色々なアイディアが出てきます。

「あまり意見を言えない子もいるから、駒を動かす前に必ず、一人1回は発言するというルールを付け加えてみよう!」
「負けると癇癪をおこす傾向のある子どもには、海賊のカードを減らしておいて、絶対に勝つような仕組みにして、時には勝つという経験を存分に味あわせてあげてもいいかも!」
「特別カードを一旦外しておいたら、よりシンプルなルールになってわかりやすいかも!」
「世界地図の上に宝を置いていくという場面が、世界の色々な場所に興味を持つきっかけになるかもしれない。アメリカの上に宝が置かれた時にアメリカの話をしてみるとかできそう!」


(海賊のカードを4枚にして、奥の海賊カード2枚を除外しておけば、仮想敵の海賊がゴールすることはなく、負ける事がなくなります。)


(少し複雑な特別カードは除外したらよりシンプルなルールとなります)

さすが専門家の先生。リアルな活用場面を想定したアイディアにこちらは舌を巻くばかりです。
これらのアイディアをじっくり考えてみると、アナログのゲームならではの良さが詰まっているように感じました。
それは、その場の参加者の目的に応じてルールを柔軟に変更できるという点です。療育という場面を想定する場合、目的はめあてや指導目的ということになり、上記の例で言うと「自分の意見を表現する」ことや「勝つと言う経験を味わう」ことなのだと思います。アナログのゲームであれば、これらの目的に沿ってカードの数や種類を調整したり、ゲームのゴールを調整したりすることができます。
めあてや指導目的をどのように設定するかはとても大事です。そして、その切り取り方は、やはり専門家の先生たちの腕の見せ所というか、発達に関する知識や普段の子供を観察している経験に基づくものだと思います。

一方で、療育の場面に限らず、アナログゲームの良さは目的に応じてルールを柔軟に変更できることである、ということはぜひ知ってほしいと思います。例えば、5歳と7歳の兄弟のいる家庭で、対象年齢6歳以上と設定されているさくらの大冒険を遊ぼうとすると、下のお子様が通常ルールだと理解しづらいことも想定されます。そのような場合にも、カードの数や種類を調整してルールをシンプルにすることはとても有効です。また、遊び慣れてきた場合に、あえて達成を困難にする追加ルールや難しい条件をつけてみるのも楽しいでしょう。

アナログゲームの販売をしていると、特に児童施設などで子供達が独自のルールを運用しているので、正しいルールを教えてほしいという依頼をいただく事があります。ルールブックに記載のあるルールは、製作者が必死に考えたものなので、そのルールにした方がより楽しい場合もあるのですが、一方でルールとはルールブックに記載がある事だけを指すのではなく、その場の参加者全員に合意されていることの方がより重要であると思います。さらに言うと、参加する方たちの意識にルールはもっと面白くできるように(合意を得られれば)変更してもいいという共通認識があれば、より楽しい場になるのではないでしょうか。「ルールブックに書かれているのも楽しいけど、こうすればもっと楽しそうだから、ルールちょっと変えてみない?」「いいね!やってみよう!」みたいな雰囲気で行われる事が一つの理想だと僕は考えています。

今までのブログ・・・
原田圭悟のブログ vol.3 一般社団法人Togatherlandについて
原田圭悟のブログ vol.2 遊びと余白を考える
原田圭悟のブログ vol.1 つみきやの仕事を考える

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