2月のおすすめ絵本
まだまだ寒い時期ですが、暦の上では、
2月4日 立春で、春の気配が立ち上がり
2月5日 旧暦の旧正月=春節で、明けましておめでたく始まる時。
春を待ち望む気持ちを、この絵本に託したいと思います。
かつて大きな船に乗ってアメリカへ渡ってきたおじいさん。
海辺の町に住み、海のかなたの国々のことを、描き形にする仕事をしています。
ルピナスさんは、子どもの頃、おじいさんから様々な体験談を聞いていました。
自分の知らない遠い国々のお話を。
だから、自分もそんなところへ行ってみたい。そして海の見えるところに住みたいと言っていました。
おじいさんは、「それはけっこう。だがもう一つ、世の中をもっと美しくするために何かしてもらい」と伝えます。
ルピナスさんが大人になり、昔おじいさんに言っていた2つは叶いました。
でも、一番難しい約束「世の中をもっと美しく」するためには、何をすれば良いのか分からないままでした。
ですがある出来事で、すばらしい考えがうかび、見事約束を果たします。
ルピナスさんという一人の女性の人生を描いた物語です。
おじいさんはなぜ「世の中をもっと美しく」と言ったのでしょう。
自分がそうであるように、孫にも何か世の中のためになることをしてほしいと願ったのかも知れません。
そしてルピナスさんは願いを叶えた。
おじいさんもきっと喜んでいると思います。
推奨年齢は6歳からとなっています。
私はこの絵本を、大人の方へもお薦めします。
「ルピナスさん〜小さなおばあさんのお話〜」
バーバラ・クーニー作
かけがわやすこ 訳
ほるぷ出版 1,300円+税 6歳から