11月のおすすめ絵本
イギリスの民話を紹介します。
森へ遊びに行った女の子が道に迷ってしまいます。
帰る道を探すうち、女の子は小さな家を見つけました。
その家は3びきのくまのおうちで、散歩に出かけていて留守でした。
家の中には同じものが大・中・小とありましたので、女の子は興味を示し、どんな具合なのかと次々に使ってみました。
さて、3びきのくまがお腹を空かせて帰ってみると、いつもと様子が違っていることに気づきます。
女の子はどうなるのでしょう?
小さな子どもたちが好きな、”同じパターンの繰り返し”が用いられています。
なぜ好きなのでしょう。
それは、小さな子どもたちでも次にまた同じことがくることを推測でき、またその通りの展開になれば嬉しくて喜べるからです。
思えば繰り返しの面白さは、私たち大人も楽しんでいますね。
狂言や落語の中にも見られますし、漫才や漫画にも。
子どもも大人も同じ手法で笑わされています。
ともすると、大人は絵本を教育的観点から見てしまいそうになりますが、(この本でいうと、よそのおうちに勝手に入って勝手に触らない等)子どもには、単純に面白さを味わってもらいたいと思います。
「3びきのくま」
トルストイ 文
バスネツォワ 絵
おがさわらとよき 訳
福音館書店 1,100円+税 3才〜