すっかりいい気候になりました。桜が咲いた後に寒さが来て、例年より長く桜を楽しめた嬉しい年でした。
先日下の娘が、何やらいつものようにお姉ちゃんと争っています。よくわかりませんが、勝ち負けを競っているようです。
よく、負けそうになると、ルールを変えて、勝ちやすいようにルール変更を宣言する子どもがいますよね。下の娘も何やら、負けたくないので、ずっとごちゃごちゃいっています。
当たり前ですが、下の娘は圧倒的に不利で、いろんなことで負けがちです。僕も2人兄弟の弟として、痛いほどその悔しさはわかります。悔しいよなぁ、と思いながら聞いていたのですが、下の娘は結構トンチが効いていました。
下の娘が最終的に宣言したルール変更は「負けた方が勝ち!!」でした。これは、なかなか衝撃的で、僕の頭の中では、これを覆す論理が成り立ちません。
姉には「は?」と一蹴され取り合ってもらえませんでしたが、負けた方が勝ちなら、絶対に負けません。むしろ勝っています。勝ってはいけないのか、勝ったらどうなるのか、もはやよくわかりません。下の娘は、一休さんを超える逸材かもしれません。
さて、この1ヶ月は上の娘の卒園式と入学式があり、大きな変化があった(今もその最中)期間でした。娘は、卒園後も通った保育園の学童に通う予定でいることや、下の娘もいるので、卒園といってもまだまだ関わりがあります。
同時に、何人かの兄弟で末っ子のお子さんのご家庭もいて、その親御さんの謝恩会でのスピーチは特に胸を打つものがありました。
謝恩会の親のスピーチは、どの家庭にもかけがえのないストーリーがあり、それぞれの苦しさがあり、子を思う親の気持ちがあり、聞いていて涙が溢れてきます。
僕は最初、自分自身に重ねて親御さんの気持ちで共感する部分に、頷きながら話を聞いていました。それが途中からだんだん、こんな一生懸命な親御さんのお子さんたちって幸せだよなぁ、と感じる気持ちが大きくなりました。
卒園を迎える子どもたちには無限の可能性があるのだと思いますが、それを支えているのは一生懸命な親の姿そのものだと思います。自分自身もやはり、その一員でありたいと思います。
コラム【原田圭悟の「子育て、日々余裕なし」vol.30】 2025年4月
