昨今、コミュニケーション・ツールとしてボードゲームが注目を集めています。当店のゲーム会でも初対面の参加者同士が、会が終わる頃には打ち解けあっている光景がよく見られます。
では、なぜボードゲームで遊ぶと人は仲良くなれるのでしょうか? その理由を5つ考えてみました。
⒈プレイヤーの平等性
性別・年齢・職業・役職・国籍などに関わらず、一プレイヤーとして誰もが平等に打ち込めるのがボードゲームです。
実人生での自分の役柄を一旦脇に置いておいて、一人の人間対人間で臨めるものだからこそ、信頼関係も生まれやすいと考えます。
2.物理的距離の近さ
人と人との間には適度な距離(パーソナルスペース)があるものですが、ボードゲームではその距離がぐっと近くなります。
ゲーム中はこの"近い"距離感でずっと過ごすため、同席した人に対し、親近感を感じるようになります。"笑う角には福来たる"ではないですが、笑うから幸せが来るように"近いから仲良くなる"のではないかと想像します。 ゲームをする前の距離感
ゲーム中の距離感
3.共同作業による一体感
同じルールに沿ってゲームを進めることで、共同作業のような一体感が生まれます。
誰かがルールをよく理解していなかったり、あるいはそれを守ろうとしなかったり、参加者の誰か一人でもそうした行動を取れば、途端にゲームの時間は壊れてしまいます。
つまり、ゲームの時間というものは、無自覚であっても、参加者全員の協力のもとに作られています。
4.性格を知れる
ゲームにおいて、あらゆる場面で選択が必要になってきます。この時、どんな選択をするかで性格を知ることができます。
例えば、リスクが大きくても果敢に挑戦するタイプなのか、石橋を叩いて渡る堅実なタイプなのか、といった具合に。
初対面同士でも、よく知る者同士でも、そうした性格が垣間見えるのは、興味深く面白いです。もちろん、ゲーム中の選択がそのままその人の性格だと断定はできません。ゲームだからこそ、普段の自分にない行動を選択することもあるでしょう。ですが、その選択も含め、その人の性格の一部であることに違いはありません。相手の性格を深く知れば知るほど、人は心を開きます。
5.失敗の共有
失敗を見せることで人は親しみを持ちます。
バランスゲームでバランスを崩したり、戦略ゲームでその読みを間違えたり、ゲーム中に起こるさまざまな失敗と、それに対するその人のリアクションは、何よりの人間臭さであり、安心感につながっていきます。
成功の共有体験よりも失敗の共有体験の方が記憶に残りやすく、連帯感を持ちやすいものです。
以上、ボードゲームで人が仲良くなる5つの理由を考えてみました。
つみきやでは、大人のボードゲーム部、ちょっぴり大人のゲーム会、子どもゲーム会と年齢別に3タイプのゲームが体験できる場を用意しています(2023年1月現在休止中)。皆様の参加をお待ちしております。