こんにちは、原田圭悟です。
保育者さん、保護者さんの集まりでお話しする機会を頂戴することになり、その準備をしています。
その中で、「子育てにおもちゃを」という本が改めて良書だなー、と感じたので少しご紹介します。
当店の仕入れ先でもある、株式会社エルフの樋口さんのご著書です。
残念ながら絶版となっているようですが、保育士の方だけでなく、子育て中の全ての方にとって示唆に富む内容です。
例えば、遊びの重要性についてこのように書かれています。
『大人は子どもに、いつも何か教えたいと思っているのですが、子どもが「教えられている」と感じるときにはそれが伝わらず、子どもが「遊んでいる」と感じているときにのみ、その子のものになっていきます。』
大人は、どうしても何かを教えてあげないと、と思いがちですが、子どもが何かを学ぶのは「教えられたから身についた」のではなく「遊んでいたら、結果的に身についた」という順番だという指摘です。
そのほかにも色々と学びの多い良書ですが、具体的なおもちゃの紹介では、ノックアウトボールの例も出てきます。
ハンマーでボールを叩き落とすおもちゃですが、ハンマーの持つ位置が根元のすぐ近くを持つのか、遠くを持つのか。
持つ場所が、根元に近いと命中しやすいけど力は入りにくい。遠くを持つと、大きな力を加えることができるが命中しにくくなる。
このわずかな差にも子どもの発達を見ることができるよね、というお話しです。
この点は、とても共感するところで、ノックアウトボールはもっと前の段階でハンマーを使わずに、手で押し込む子どもが多いと思います。「手で押し込む」→「ハンマーの根本近くを持って叩く」→「ハンマーの根元から遠いところを持って叩く」というような大まかな順番があり、同じおもちゃでも遊び方を観察することで、子どもの変化に気づくきっかけを与えてくれます。
「子育てにおもちゃを」に出てくるノックアウトボールは穴が4つありますが、現在の商品の穴は3つです。
1991年初版の著作で、そのような変化はあるものの全く古さを感じさせない、遊びやおもちゃについて変わらない大事なことが書かれていると感じました。
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