スタッフ間勉強会【同じおもちゃを繰り返し遊ぶのはなぜ?】
こんにちは。スタッフの津村です。
少し前のブログで、男の子、女の子でおもちゃの好みに違いがあるのかということについて、発達心理学を専門とする聖徳大学の相良順子先生の記事(ベネッセの教育情報サイト)をご紹介しましたが、実はこの記事には後編もあって、そちらも興味深い内容でしたので、ご紹介します。
なぜ、男の子は乗り物、女の子はぬいぐるみを好むの?【後編】
https://benesse.jp/kosodate/201606/20160618-3.html
私が注目したのは、同じようなおもちゃばかりを欲しがるお子さんを持つ親御さんへの回答です。「大人から見ると変わらないものに思えても子どもから見ると細かな違いがあるのでしょう。ですから、子どもにとって無駄ということにはならないと思います」という相良先生の見解には共感しました。
店頭でも「同じ遊びばかり繰り返すのですが、良いのでしょうか?」というご相談をいただくことが多く、もう少し「同じ遊びを繰り返すことの意味」について深く掘り下げてみたい、と社内勉強会のテーマに取り上げることにしました。
調べてみると、NHK「すくすく子育て情報」のサイト内に二人の専門家の方の見解が載っていました。
https://www.nhk.or.jp/sukusuku/p2019/793.html
要約するとお二人それぞれ以下のような見解をお持ちのようです。
柴田愛子さん(保育施設代表)
・同じ行動を繰り返すと先を予測できるので安心できる。
・安心できるからこそ、次に起こることを楽しみに待つことができる。
・とことん堪能すれば飽きる時が来て、次のことに興味を持ち始める。
(子どもはいつもマイブームを持っていて移り変わっていく)
遠藤利彦さん(東京大学大学院教授・発達心理学)
・子どもの遊びの基本的パターンは「繰り返し」と「変化」である。
・繰り返しに見えるが、実は少しずつ違うことを試している。
・子どもは科学者のように仮説、実験、検証を繰り返している。
つみきやとしても、お二方の見解には納得するところです。子どもは安心感、探究心から同じ遊びを繰り返すのだろう、と考えられます。ですので、子どもには思う存分、飽きるまで何度でも繰り返し遊んでほしいと思います。
また、親御さんはそんなお子さんのことを、焦らずにゆっくりと見守ってほしいと思います。大切なのは、子どもの視点に立とうとする、寄り添おうとする姿勢であって、もし自分の価値観と違っても、「そっちもありかもね」というくらいの柔らかい気持ちで見守ってもらえたらと思います。
ただ、あくまでもそれはつみきやの「好み」という範囲の見解ですので、色々な考え方があって良いと思います。正解というのはありませんから。