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つみきやのストーリー vol.2 最初のお店オープン

つみきやのストーリー vol.2 最初のお店オープン

つみきやは1993年9月11日創業ですが、店舗は1994年6月7日にオープンしました。最初は保育園などに訪問販売する無店舗営業だったのですが、知人から店を持ちたいという人を紹介されて、共同経営という形でオープンに至りました。

その人というのは井手芳弘さん、シュタイナー教育の教室を主宰している人です。彼の知り合いが使っていない小さな家を持っていて、家賃折半で始めました。南区長住という住宅街ですが大きな道路に面したところでした。井手さんは自宅にちょっとした工作場を持っていて、器用な人ですから、店を自分たちで仕上げようということで、お金がない私にとってはありがたいお話でした。彼が「ペロル」という屋号を持ってきたので店名は「つみきやペロル」となりました。

因みに現在、ペロルさんとは共同経営は解消しています。

店は6畳ほどの広さ、土間になっていて奥に上がると3畳の部屋と2階に2間あり、1階奥、風呂と2階の一間は在庫置き場にしました。1階の奥の部屋は後に売り場になり本などおいていて、椅子が1脚あり、ゆっくりと本選びをされる方は多かったですが、たまにそのまま昼寝する人もいました。眠たくなる本が多かったのかな。

オープン当初、店のことを知ってもらうために、いろいろな催しを企画しました。飛べとべ紙ヒコーキの戸田拓夫さんからたくさんの紙ヒコーキをお借りして展示会をしたり、折り紙のバラで有名な川崎敏和さんに来ていただいて講習会をしたり、図々しいお願いをよくしたものだと思います。

いくら家賃負担が少ないといっても、いろいろ経費は必要ですし、子ども2人も食べさせないといけません。店には看板娘の妻を一人おいて、私は時々依頼されるガラス窓のフィルム貼りやボイラー掃除のアルバイトをしていました。クロネコヤマトのお中元とお歳暮配りもしました。

当初仕入れ先は2社だけ(つみきや)でした。インターネットがない時代でも何かしら情報の入手方法があり、徐々に仕入れ先も増えていきました。

どこから調べてきたのか、エドインターの社長が営業に来られました。創業間もない頃だと思います。今ではデパートなど全国展開している大きな会社です。木のおもちゃ専門店が珍しい時代でした。わざわざ探して仕入れ先、お客様が来店されるという時代でした。

電話帳が非常に重要な情報源でもありました。福岡市は政令指定都市で人口が多いので職業別電話帳も区別に発行されていました。所在地の南区だけでなく、お金を出して他区の電話帳にもおもちゃの欄に掲載してもらいました。ファックスはありましたが、コンタクトの手段が電話か手紙、今ではEメールなしには何も考えられないのに。

ついでに言えば、キャッシュレス決済も当店みたいな小さな店で導入しているところは殆どなかったでしょう。長住から西長住に移転(7年半後)してからクレジットカード決済を導入したと思います。

消費税は当時は3%、その後5%、8%、10%と変わっていきますが、その都度値札を貼り替えるのは大変でした。書籍は一般の書店と違って返本できない買い取りなので、3%税込みの金額が印刷されたものが長く店頭に残っているという状況でした。5%に上がった時、定価を税込みで印刷してはいけないと誰しも思いましたね。

30年で商売のやり方が大きく変わりました。変わっていないのは販売している木のおもちゃだけといっても過言ではないでしょう。今後20年、30年とどんな変化があるのでしょう。私は見届けることはできません。ドイツ、スイスの木のおもちゃメーカーがたくさん生き残っていることを祈るばかりです。

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