7月のおすすめ絵本
今月のおすすめ絵本は、1957年にコールデコット賞(アメリカで、その年に出版された中から最も優れた絵本に贈られる賞)を受賞した作品です。
アメリカの北東部にある、メイン州の小島が舞台です。
早春から夏の終わりにかけて小島で過ごした日々を、父親の目線から語っています。
シダの植物や、鳥、イルカなどの生き物、年へた岩や星々など、姉妹の子どもたちのまわりには、あたたかく見守るものたちであふれています。
時に嵐という厳しい自然にも出くわします。
漁師たちや姉妹の家族は、嵐に備えて準備します。
ふと見ると、海鳥たちこそ身を守る術を心得ています。
全ては、自然の営みの中で起きていることに気づかされます。
父親は、大地の生命に想いを馳せ、著者は、詩のような文章で綴ります。
著者の家族が、実際に暮らした小島での生活からこの作品は生まれています。
ぜひ、自然にいだかれた日々のすばらしさを感じて下さい。
大人の方にもお勧めします。
「すばらしいとき」
ロバート・マックロスキー 文・絵
わたなべしげお 訳
福音館書店 1,500円+税 5才〜