創業者でオーナーの原田隆が「思い出のおもちゃたち」というテーマで不定期のコラムを書きます。
今回はプロローグ、次回から具体的なおもちゃが登場します。
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ヨーロッパの木のおもちゃと出会って40年以上経ちます。
その間に新しく生まれたおもちゃは星の数ほどありますが、姿を消したおもちゃも数多くあります。
今さら入手できないものに光をあてても意味のないことかもしれませんが・・・昨年、ヨーロッパ玩具輸入の老舗、アトリエニキティキの展示会に10年ぶりくらいに行ってきました。
会場に「生産中止になったネフ社のもので復活させてほしいものは?」というアンケートが掲示されていて、諸条件が満たされればそれも可能なのかと思いました。
しかし、生産中止になったものはそれなりの理由でそうなったのだから、復活されても1ロットで終わってしまうんではないかと思われます。
この文章を書いている(2025年7月8日)時の為替レートはユーロ171円、スイスフラン182円です。ネフのおもちゃが復活しても日本での価格はかなりのものになります。40年前もヨーロッパの木のおもちゃは高嶺の花でしたが、今も変わりません。
ただ、現在はヨーロッパのメーカーが中国や東欧で生産することにより比較的安価に提供する状況もあります。
また、ヨーロッパ以外の国や日本の木のおもちゃメーカーも増えました。
さて、前述したアトリエニキティキがホームページに過去のカタログを全て掲載しています。そこに現在販売していないおもちゃをたくさん見ることができます。その中から私が相当販売したもの、あまり売ることはなかったけれど素敵なものなど消え去ったおもちゃたちを思い出してみようと思います。
話は変わりますが、世の価値観、社会状況の変化でおもちゃにも性差がなくなってきているでしょうか?それともはっきり性差があるでしょうか?皆さんはどうお感じでしょう。
私は1952年生まれ、終戦から7年しか経っていません。当然、男尊女卑の価値観の中で育ちました。
私が子どもの頃に好きだったおもちゃは戦車や軍艦でした。おおかたの男の子はそういうものでしょう。そして女の子はお人形遊びやままごとと相場が決まっていました。この仕事を始めた頃は所謂女の子が遊ぶものになかなか目が向きませんでした。
しかし私の遊びと性別の固定観念は長く働く内に徐々になくなっていきました。ただ、染みついた好みというのは変えようと思っても変えられないもの。車や汽車などの乗り物についつい惹かれます。
次回、汽車のおもちゃから書いてみます。
→原田隆のコラムを読んで「なぜ父は男尊女卑の価値観から抜け出せたのか?」というテーマで息子・原田圭悟がコラムをこちらに書いています。よければご覧ください。
コラム【原田隆の「思い出のおもちゃたち」vol.0 プロローグ】
