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コラム【原田圭悟の「子育て、日々余裕なし 」vol.21】2024年7月

コラム【原田圭悟の「子育て、日々余裕なし 」vol.21】2024年7月
福岡はすっきりしない天気が多い日が続いています。
娘たち、特に下の子が、保育園から毎日なかなかの量の汚れた服を
持って帰ってくるため、洗濯物に苦労する日々です。

先日、朝ご飯で上の娘が食パンの耳ではなく真ん中の柔らかい部分だけ、
ちぎり取り、丸めて団子みたいにして食べていました。
特に目的があるわけではありません。なんとなくそうしているのです。
それを見た下の子も同じことを真似していました。

私も同じ行動をとったことがあります。
おそらく多くの人が食パンの柔らかいところを、
せっかく柔らかかったのに、固く丸くした経験があるのではないでしょうか。

これは結構不思議なことです。
誰にも教わった事でもないのに、多くの人が同じ行動をとっているわけです。
この、「多くの人がついついやってしまうこと」が、実は物によって誘導されているという考え方が
デザインの領域で「アフォーダンス」と呼ばれていることを随分前に教えてもらったことがあります。

有名な例では、ドアノブの形状で、引くタイプか押すタイプか誘導させている、というのがあります。

食パンには、ついついちぎって丸めさせてしまう、不思議な力があります。
それは、食パンの形状なのか、材質なのか、色々な要素があるのだと思いますが、ちぎって丸める行動を誘導している、とも言えるわけです。

この考え方はとても面白くて、おもちゃもアフォーダンスという視点に立つ時、
行動を誘導する力がおもちゃにもあると言えます。特に、言語での説明が不可能な乳幼児向けの玩具は、
総合的なデザインによって行動を誘う以外に、意図する使い方を伝える術がありません。

ルールのないおもちゃ遊びは基本的に、遊び方を教えてもらうのではなく、
物そのものに誘導されて、あれこれ触っていくうちに、試してみたいことが出てくるのでしょう。

良いおもちゃとは、アフォーダンスという視点に立つとき、危険な行動を誘導せず、面白い行動を誘導するものと言えます。
しかも面白い行動というのが、探究心や好奇心を刺激するもので、もっとこうしてみたい、という気持ちを生むものだと尚良いと思います。

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