12月のおすすめ絵本
正直者で、でも貧しくて、働き者のくつやさんのお話を、12月の絵本として紹介します。
ある日、明日の仕事のために皮を靴のかたちに切り取って用意しておくと、あら?翌日に靴が縫い合わさって仕上がっているではありませんか。
その翌日にも、また次の日も。やがて暮らしも楽になります。
クリスマスも間近なある晩、おかみさんとくつやは、思い切って様子を伺うことにしました。すると、二人の小人たちが見事に靴を仕上げていくのです。
心優しい夫婦は、仕事を手伝ってくれたお礼に素敵な贈り物をするのです。
夫婦の表情は愛情にあふれ、小人たちはのびのびと描かれ、決して派手ではありませんが、カトリーン・ブラントの絵には、優しさがにじみ出ていると思います。
「こびととくつや」 グリム兄弟の童話から
正直者の貧しいくつやに起こった不思議で素敵なお話です。
グリム童話のなかでもひときわ美しいメルヒェン(表紙カバーそで文中より)
絵 カトリーン・ブラント
訳 藤本朝巳 4才から 1500円+税
平凡社