こんにちは。スタッフの津村です。
ここ数日で複数の図書館さんがボードゲームに興味があるということでご来店されたり、イベント等の検討をされていることを知る機会がありました。
改めて、スタッフ間勉強会で図書館でのボードゲームの利用状況を調べたところ、以下のサイトに詳しく掲載されていました。
参考URL
BROAD(ボードゲーマーのためのウェブマガジン)
https://broad.tokyo/news/11743
https://broad.tokyo/news/15010
記事によると、2018年4月からボードゲーム の館外貸出を開始した(日本初)熊本県大津町立おおづ図書館を皮切りに、2020年には北海道、岩手、東京と相次いで貸出が始められ、さらに2021年、2022年と全国各地でその数は増え続けているようです。
福岡県では福岡県立図書館(福岡市)と筑後市立図書館の2箇所。福岡県立図書館の貸出は2021年9月から開始され、県内の図書館と学校にのみ貸出をしている(一般の貸出はしていない)ようです。筑後市立図書館の方は2021年7月から開始され、こちらは一般の貸出も行っている、とのこと。
「ボードゲームの貸出」と聞くと、部品の紛失や汚損など図書館側の運営管理が大変だろうと想像するのですが、こうして図書館で本やCD、DVDと同様にボードゲームを借りられるようになるのは、社会的、文化的な側面から見ても、とても意義のあることだと思います。
さて、海外に目を向けると、アメリカやヨーロッパ諸国では図書館でのボードゲームの貸出やイベントはすでに定着しているようです。
アメリカでは、2008年にアメリカ図書館協会が11月の第3土曜日を「インターナショナル・ゲームズ・デー」と定めて、世界各国の図書館でゲームを遊ぶイベントを毎年開催していたり、2017年からは「インターナショナル・ゲームズ・ウィーク」と題し、世界中の図書館でゲームイベントを開催していたりするようです。(それに伴い、日本でもイベントが開催された際、当店もその取り組みに賛同し、図書館にゲームを数点寄贈しました)
あと、ボードゲームの貸出を行っているドイツの図書館に行った実体験がありますので、ここで簡単に紹介します。
2015年10月、私はボードゲームの輸入販売を行っているKleeblatt(クレーブラット)株式会社の代表・畑直樹さんの主催するドイツツアーに参加したのですが、その時、ドイツ西部の町エッセンにある図書館「Stadt Bibliothek」へ案内してもらいました。
外観だけで言うと現代アートを扱う美術館のような図書館です。受付もアップルストアのようなスタイリッシュな印象。
ボードゲーム は年齢別に棚に並べられていて、見やすく手に取りやすい。とにかく種類豊富で膨大な数に驚きました!
こちらは日本のように誰でも借りられるわけではなく、有料会員制のシステムを採用していて、12歳以上は8ユーロ、大人は20ユーロを年間に払うと会員として借りられる仕組みになっているようです。貸出期間は4週間、99冊まで借りられるそうです。(2015年10月時点の情報)
その点、日本では無料で誰もが借りられるというところが素晴らしいなと思います。どんな人でも平等に文化に触れられる場所がある、知的好奇心を満たす場所があるって、大切なことだと思いますから。
引き続き、国内でボードゲームの貸出やイベントを行う図書館が増えることを期待しながら、つみきやとしても力になれることがあれば、ぜひやらせていただけたらと考えています。