こんにちは。スタッフの津村です。
今回はボードゲームの世界的祭典「シュピール」についての紹介です。
●シュピ―ルとは?
1983年に始まった、ドイツ・エッセンで毎年秋に4日間開催される世界最大規模のアナログゲーム(非電子ゲーム=ボードゲームやカードゲーム)の祭典です。世界各地から約20万人が集い、ゲームデザイナー、メーカー、販売店、輸入業者、ゲームファンが一堂に会します。それゆえ、ゲーマーにとっては聖地とも言える場所です。また、開催前夜には業界で最も権威ある賞「年間ドイツゲーム大賞」の表彰式も行なわれます。ちなみにシュピール(Spiel)とはドイツ語でゲーム、遊びを意味します。
日本では「ゲームマーケット」が開催されていますが、その世界版といったところでしょうか。
●「シュピール 2015」体験記
2015年、私は子どものためのボードゲームの輸入代理店
Kleeblattの代表・畑直樹さんが企画されたツアーで憧れだったシュピールに参加しました。現地のドイツで合流した方2名を含めると全部で参加者は9名(男性5名・女性4名)。意外と女性が多いことに驚きました。
成田空港より午前11時、ANAの便に乗って出発。それから12時間後の23時にドイツのデュッセルドルフ空港へ到着。とはいえ、時差が7時間あるので現地では16時、まだ夕方です。この日はとても長い一日で得した気分になりました(笑)翌朝、電車で30分かけてエッセンへ。
2015年の展示ホール面積は63,000㎡(ヤフオクドーム約1個分)、出展者は910団体(41か国)、新作は1000タイトル、入場者数は16万2000人でいずれも当時の過去最高記録を更新しました。

黄色のエリアがシュピール会場

会場近くの看板

開場を待つゲームファンの姿
シュピールに参加した感想としてはその場に行った者だけしか感じ取れない感覚というか、本やネットや人からの情報で想像したものとは明らかに違う、衝撃と言っていいレベルの感動体験でした。とにかく全てにおいて規模、熱量が桁違いなのです。日本のゲームマーケットと比べ、老若男女、またファミリーで楽しみに来ている方が多いことにも驚きました。
私は大手メーカーのブースで試遊したり、新進気鋭のブースで面白いアイデアのゲームに遭遇したり、中古ゲーム屋でお宝探したり、雑貨屋(ゲームだけでなく、ゲーム関連のグッズを売っている店も多くあります)で珍しいアイテムを見つけたり、「カタン」のギネス記録挑戦イベントに参加(体験記は
こちら)したり、4日間を大いに満喫しました。今回は通訳さんが一緒だったので、ドイツ語でのルール説明を訳して頂きながら、いくつかプレイ出来たのは幸運でした。
また、シュピールの楽しみ方の一つとして、ゲームデザイナー本人に直接会えたり、ブースで時間を決めて行なわれるサイン会に参加できたりというのがあるのですが、なんと私は有名デザイナーのライナー・クニツィア氏にサインをもらうことが出来ました。これはたまたま会場を歩いているクニツィア氏に私が声を掛けたことで実現しました。彼についてはこの時もらえたサインの画像を含め、
こちらで詳しく紹介しています。
では、写真とともにシュピール会場の様子を紹介します!

熱気あふれる会場。

ツイスターで遊ぶ子どもたち。

ドイツ最大の老舗メーカー、ラベンスバーガー社のイベントブース。
皆で力を合わせて32,000ピースのパズルを4日間で完成させようというもの。

神経衰弱「
メモリー」(ラベンスバーガー社)の歴史も長いです。
会場では大会も開催されていました。

ラベンスバーガー社のブース。

黄色いパッケージで統一されたハバ社の子どもゲーム。
「
スティッキー」「
キャプテン・リノ」などこれら全てが遊びたい放題です。

ビー玉転がし「
クーゲルバーン」(ハバ社)

穴と溝を使った立方体のビー玉転がし「
キュボロ」 (キュボロ社)

こんな変わった色も・・・

イベント用ビッグサイズの「
クアルト!」 (ギガミック社)

イベント用ビッグサイズの「
カタミノ」(ギガミック社)

イベント用のビッグサイズの「
スピードカップス」(アミーゴ社)
汗だくで遊ぶ光景が目に浮かびます。これはもはやスポーツ(笑)

ドイツの木製ゲームメーカー・ゲルハルツ社。
当店でも「
ズーム」「
走れ!うさぎ」などいくつか取り扱っています。

同じくドイツのシュテファン・シュピール社。
壁にディスプレイされたゲームはまるでアートです。

チョコレートのカードを繋げていくゲーム「
ショコリー」

ラテアートがゲームになっているキュートな「カプチーノ」

日本からはポップなデザインが魅力的なオインクゲームズも出展。
「
海底探険」を始め、たくさんの商品が展開されていました。

碁のブースも。

線をつなぐパズルゲーム「
タントリックス」

額に入れられたものもディスプレイされていました。
タントリックス・アートと呼ばれているらしいです。

中古ゲーム屋。驚きの量。お宝が眠っています。
欲しいものがあれば、探すより聞いた方が早く、探してくれます。
言葉で伝えるのが難しい場合、紙に欲しいものリストを作って渡す方法も。

ゲーム以外にパズルも数多く売られていました。

ゲームの駒(ミープル)をモチーフにした陶器の雑貨店。

剣や盾、甲冑なども売られていました。コスプレしている人も多かったです。

ドイツ名物、HARIBOのグミ。スコップで量り売りしていました。

世界のボードゲーム情報サイト「
Board Game Geek」の公開生放送。

「カルカソンヌ」の世界大会も開催されていました。

写真右に写っているのは2014年度の世界チャンピオン、望月隆史氏。
2015年は準優勝でしたが、世界を相手に戦っていて凄いです。
以上、シュピール体験記でした。
百聞は一見に如かず。ご興味を持たれた方はぜひ行かれてみてください。
ドイツまで安くはないので思いきりが必要ですが、その分得るものも大きいと思います。
文章 津村修二(つみきやスタッフ)